外国人患者を受け入れる病院に必要な心構え

近年の医療現場では、日本語の通じない外国人を患者として受け入れることは珍しくありません。意思疎通が難しい外国人患者の診療を行ううえでは、英語を話せる能力が求められるほかにも、様々な注意点があります。
まず、前提として、外国人患者の文化や習慣について一定の知識を持たなければいけません。外国人には、宗教上の理由により、様々な禁忌の習慣があります。
たとえば、輸血が禁止されていたり、他人の前で肌を曝すことが許されなかったりする宗教があるのです。また、食文化として鶏肉や豚肉を口にできない外国人患者もいます。このような異文化の慣習や掟を知っておけば、英語力が多少不足していても、外国人患者を動揺させるリスクを減らすことができるでしょう。
国際的に通じやすい英語力を高めるとともに、言葉だけに頼らずボディランゲージや描画など、あらゆるコミュニケーションツールを使用する柔軟性も忘れてはいけません。英語を使うからといって、細かい文法の法則にはこだわらない方が、スムーズにコミュニケーションが取れることもあります。
元々、外国人患者は医療機関に流暢な英語を求めているとは限りません。医師や看護師に対しては、語学力よりも適切な診療を求めているのです。
もっとも、明確な説明を求める外国人患者も多く、不十分な説明では診療を拒むケースもあります。医療現場で使用される医療用語は英語でも、一般人のネイティブに通じるとは限らないため、簡単な英語に言い換える努力も必要です。
何よりも、異国で傷病を抱えた外国人患者の不安を和らげることが最優先と言えます。会話に自信がなければ、英語力が不十分であることを最初から伝えておき、相手の言葉を必死に理解しようと努める姿勢を示すことが欠かせないのです。
医療現場に英語力が必要になりつつあることは、[http://iryo-global.com]でも触れられており、読み進めていくと英語力を上達させたいという気持ちが生まれてくるかもしれませんよ。